男女共同参画の考え方

 男女のありようを変えるとき、言葉の問題は大きい。たとえば、これからは「女性の感性に期待する」と言う人もいるが、そうなら「一人ひとりの感性に期待する」の方がずっといい。一人の女性がセンスの良い仕事をしたとき、それは女性の感性というよりも、その人自身の感性が優れていた結果だからだ。
 父親の育児への「ご主人は協力的ですね」も、「お二人でよく分担されてますね」くらいでいい。協力と呼ぶ限り、育児の主体はあくまで母親が前提となっている。

女性の方が優秀とか、女性は粘り強いとか、そういう褒め方をする人もいる。けど、それは女性とか男性とかいう以前に、やっぱりその人そのものの個性なのよね。女性とか男性とか、そういうひとくくりでレッテルを貼るのではなく、一人ひとりの個性や能力と向き合いたい。
育児についてのコメントにもまったく同意。
記事中の推薦図書、斎藤美奈子さんの『物は言いよう』(平凡社)を読んでみたい。