デートDV

 「暴力を振るうことが目的なのではなく、支配することが目的。力で脅して支配する。圧倒的に女性の被害が多い。普段は暴力を容認せず、女性を尊重もする人が、恋人にだけ暴君になる」。デートDV防止プログラムを実施する東京の民間団体「アウェア」代表の山口のり子さんは言う。
 ・・・(中略)・・・
 山口さんは、学校のいじめ、会社のセクハラ、パワハラ、正義のためには暴力も必要という「暴力容認」や「男は力を持つ、強い」「女は控えめで優しい」など決めつけた性別観といった価値観が社会にあふれていることがDVの背景と指摘する。「まずは、DVに気付くことが必要。大人にもそういった価値観がないか考えてほしい」

正義を掲げた戦争なんて、まさに「暴力容認」の象徴。女性が持つべき“品格”を諭した本がベストセラーになるという世の中そのものも。