夫改造

毎月2回程度開かれる「夫婦再生講座」(1回2000円、電話03・5351・2175)。受講者は30〜70歳代と幅広く、この日は女性が8割以上だ。
講義は、ある夫婦のいさかいから、男女の一般的相違をあぶり出していく。妻のストレス源は、家事能力に乏しく世話の焼ける夫。それを責めたてられるのが夫のストレス……。こうした悪循環を半世紀、繰り返す夫婦もいる。
・・・(中略)・・・
講座では、自宅での「復習用」プリントが配られた。「好む話題」や「趣味」など男女の相違を個条書きにし、「相手は自分と似て非なる生き物」と認識する。それが再生の第一歩だ、と。そして最後の設問は「今の時代に求められる新しい男、夫のイメージを記入して下さい」。
「夫婦再生」と銘打ちながら、その本質は「夫改造」講座に近い。男性たちにとって今世紀は確かに、受難の時代かもしれない。

「家事能力に乏しく世話の焼ける夫」と、「それを責めたてる妻」、どちらが悪いかといえば、そりゃ、身の回りのことをしようともせずにデンと座っている夫が悪い。あたしゃ、そう思うよ。

身の回りのことを自分でするというのは、生活者として当たり前のこと。その当たり前のことが出来るよう、男性に気持ちと身体の切り替えが求められている。たったそれだけのことで“受難”とは。同情しすぎ。

イヤといえず黙って夫の面倒をみていた女性の苦労に比べれば、へでもない。