訃報・茨木のり子さん

社会的な問題意識を持ちつつ、戦後女性の希望や感じ方を、歯切れのいいリズムとメッセージ性の強い言葉で詩にしてきた。99年に刊行した詩集「倚(よ)りかからず」は新聞コラムで紹介され話題を呼ぶなど、作品は詩壇にとどまらず、広く愛唱された。また、50歳でハングルを学び始め、12人の韓国詩人の作品を翻訳した「韓国現代詩選」で91年、読売文学賞を受賞している。

「自分の感受性くらい」という詩が好き。誰かがどこかで書いていたように思うのだけど、自分自身を奮い立たせるときには、茨木のり子さんのこの詩を読み、痛んでしまった自分を慰めるときには、新川和江さんの「私を束ねないで」を読む、と。同感。
2,3の詩でしか茨木さんを知らないけど、背筋の伸びた凛とした印象を持つ。私も自分の感受性は自分で守るぞ。